部分矯正でいい人・ダメな人の違いは?治療期間や費用についても解説

矯正コラム

矯正治療は、歯を動かすのに2~3年、後戻りを防止するのに2~3年とかなりの期間を要します。それだけに、なかなか一歩踏み出せないという方は少なくありません。そこで魅力的な選択肢としてご提示できるのが「部分矯正」です。歯並び全体を整える全顎矯正(ぜんがくきょうせい)とは、治療期間が大きく異なります。ただし、誰でも受けられるというものでもない点に注意しなければなりません。今回はそんな部分矯正について、わかりやすく解説します。

部分矯正

そもそも部分矯正とは?

部分矯正とは、文字通り歯並びの一部分だけ矯正する治療法です。とくに多いのが前歯の部分矯正で、出っ歯を短期間で治したいケースなどに有用といえます。もちろん、奥歯の歯並びも部分的に治すことが可能です。

部分矯正で用いられる装置

部分矯正では、いわゆる“全体矯正”と同じ装置が用いられます。

・マルチブラケット装置(表側・裏側)
・マウスピース型矯正装置
・セラミック矯正

※セラミック矯正は、セラミックの被せ物を用いた治療で、厳密には歯列矯正ではありません。

部分矯正にかかる期間

部分矯正は、1年未満で治療が完了するケースがほとんどです。早ければ3~6ヶ月程度で終わることもあります。

部分矯正を受けるメリット・デメリット

メリット

部分矯正には、以下に挙げるようなメリットがあります。

・矯正にかかる費用が比較的安い(10~50万円程度)
・治療期間が短い(3~12ヶ月程度)
・矯正装置も部分的に設置するので違和感、異物感が少ない

デメリット

部分矯正には、以下に挙げるようなデメリットを伴います。

・抜歯が必須となるケースには適応が難しい
・かみ合わせは改善されない
・矯正治療の仕上がりはあまり良くない(見た目は良くなる)

この中でも「かみ合わせは改善されない」というデメリットには、十分注意する必要があります。例え見た目が良くなっても、かみ合わせに問題があると、歯や歯茎、顎の骨にさまざまな異常をもたらすことがあるからです。また、時間の経過と共に、歯の後戻りが起こってしまう点もしっかり把握しておきましょう。

矯正治療の主な目的はかみ合わせの改善?

実は、矯正治療においても最も重要な目的は、かみ合わせを正常化させることです。上下の歯が正しい位置でかみ合っていると、そしゃく能率が上がりますし、周囲の組織に過剰な負担をかけることもなくなります。何よりその状態が最も美しい歯並びへと導いてくれます。ですから、部分矯正を検討するのであれば、その点も踏まえた上で治療法を選択することが大切です。部分矯正だから絶対にダメということはありませんので、ご安心ください。

部分矯正と全体矯正の比較(ワイヤー矯正)

ワイヤー矯正による部分矯正と全体矯正を比較すると、次のような違いが見られます。

  部分矯正 全体矯正
治療期間 612ヶ月 23
治療費 1050万円 80100万円
かみ合わせの改善 ほとんどできない できる
抜歯の可否 抜歯はできない 抜歯できる
心身への負担 小さい 大きい
治療に伴う痛み やや少ない 多い
仕上がり

治療期間と治療費においては部分矯正に大きなメリットがありますが、それ以外の点においては全体矯正が優れています。

結局どちらを選ぶのが正解?

ここまでの解説では、正直どちらを選択したら良いのか迷ってしまう方がほとんどでしょう。そこで最後に「部分矯正が適している人」と「部分矯正が適していない人」について簡単にご説明します。

部分矯正が適している人

・部分矯正のデメリットは理解しているけれど費用や期間がネックになっている人

全体矯正にかかる期間や治療費というのは、一般の歯科治療とは大きく異なります。この点がネックになっている人は、部分矯正を選んでも良いといえます。もちろん、上述したような部分矯正のデメリットを事前に把握する必要があります。

・補綴治療の前処置としての部分矯正

インプラントを埋入するためのスペースが足りないケースあんど、補綴治療の前処置として部分矯正が必要な場合は、選択しても何ら問題はないといえます。かみ合わせなどはインプラントを埋入した後に調整していきます。

部分矯正が適していない人

・抜歯が必須であるにもかかわらず期間や費用を抑えるために無理に部分矯正を選択する

こうしたケースでは、かみ合わせはもちろんのこと、見た目も結果的にあまり改善されないことが多いです。

・奥歯のかみ合わせ悪いケースで前歯だけ見た目を改善する

奥歯のかみ合わせが悪い場合は、全体矯正の方が適しています。前歯だけ見た目を治そうとすると、さまざまなトラブルを引き起こしかねません。

・部分矯正の安さだけに惹かれてデメリットやリスクを理解していない

部分矯正に限らず、医療行為には必ずメリットとデメリットの両方を伴います。それをきちんと理解せずに費用の安さだけで治療法を選択すると後悔してしまうことが多いです。

まとめ

このように、部分矯正は短期間かつ安い費用で歯並びを改善できる素晴らしい治療法ですが、かみ合わせは改善できない、必ずしも意図した治療結果は得られないなどもデメリットを伴う点も知っておくことが大切です。いずれにせよ部分矯正に関心のある方は、まず一度矯正相談を受けることをおすすめします。その上で最善といえる治療法を見つけていきましょう。

監修者情報

金 南希  淀屋橋矯正歯科 院長

経歴
  • 2008年 公立 九州歯科大学 卒業
  • 2015年 国立 徳島大学歯学部大学院 卒業(口腔顎顔面矯正歯科学分野)
  • 2016年 日本矯正歯科学会認定医 取得
  • 2019年 淀屋橋矯正歯科 開院

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